私の湯治ぐらし vol.2|堀泰子さん編~シェアハウス湯治ぐらしに住んでいる方の湯治ライフスタイルをご紹介します~
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- 8月11日
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更新日:9月18日
今回ご紹介するのは、全国でインバウンド向けのガイドをしながら多拠点で暮らす堀さん。南フランスで20年近く暮らし、訪れた国は94カ国。「旅するように暮らす」——そんなライフスタイルを実践する堀さんに、温泉と人の出会いに満ちた別府での日々についてお話を伺いました。
―― 簡単に自己紹介をお願いします。
出身は広島市です。現在は全国で、英語とフランス語を使ってインバウンド向けの観光ガイドとガイド育成をしています。以前は南フランスに約20年暮らし、旅行が大好きで、これまでに94カ国を旅しました。
2016年に帰国してからは、瀬戸内エリアを中心に、海外の旅行会社やメディア向けの広域観光の案内などに携わってきました。現在は京都大学大学院の同期と立ち上げた合同会社「フォーシスターズ」で、代表社員(長女)も務めています。観光業界でもっと女性が活躍できるサポートにも取り組んでいます。

―― 湯治ぐらしに入居したきっかけは?
“ゴールデンルート”と呼ばれる東京〜京都〜広島までは海外からの旅行者が多いのですが、その先の九州まで足を延ばす方は、まだそれほど多くありません。そんな中、私自身も「九州をもっと知りたい」と思うようになりました。
温泉好きで、これまでも別府は何度か訪れていましたが、「短期でも暮らすように過ごしてみたい」と思っていたときに、湯治ぐらしを見つけました。地方創生の仕事にも関わっており、NHK『いいいじゅー‼』で代表の菅野さんの取り組みを拝見したことも後押しになりました。「蛇口をひねれば温泉が出る」という暮らしにも惹かれて、今回の滞在を決めました。
―― 湯治ぐらしでの生活や温泉のある暮らしはいかがですか?
別府に着いて早速、「スパポート」(市内88カ所を巡る温泉スタンプラリーの台帳)を手に入れて、温泉巡りを楽しんでいます。入浴料が100円という施設も多く、地元の方が日常的に利用している姿が印象的でした。施設はとてもシンプルだけれども豊かな温泉文化が息づいています。
観光地にありがちな“オーバーツーリズム”とは違って、地元の方がのびのびと過ごしていて、ローカルルールはあるものの、外の人を温かく受け入れてくれる雰囲気が心地よいと感じました。
熱いお湯に入るのが苦手だった私も、温冷交互浴の気持ちよさを体感しました。そして何より、温泉に浸かる時間が“自分と向き合う時間”になっています。ぼーっとしているうちに、ふとアイデアが浮かんだり、「今度はこんなことをしてみようかな」と思いついたり…。そんな、静かに内省できる時間は、1泊2日の旅行では味わえない体験だと思います。
――同じシェアハウスの住人さんたちとはどのように関わって過ごされていますか?
若い学生さんなど、普段なかなか接点のない方とも自然に話せるのが面白いですね。何かを教えるというよりも、日々の対話のなかでふと気づきが生まれることもあり、そんな関わり方を楽しんでいます。世代を超えて気軽に会話ができることが「湯治ぐらし」の魅力のひとつだと感じています。

―― 毎月参加できるウェルネスプログラムについての感想を教えてください?
先日、腸活のプログラムに参加しました。地域の方や会社員の女性なども一緒で、交流の幅が広がるのが面白いですね。自力整体もとても気持ちよかったです。
「今日は野菜を多めにしようかな」とか、「お酒をひかえてみようかな」とか。忙しい日々の中ではつい後回しにしてしまいがちな自分自身のことも、プログラムを受けることで自然と身体と対話をするようになり、定期的に気づきを得るきっかけになると感じています。
―― 湯治ぐらしは、どんな方におすすめですか?
「第二の人生を考えるきっかけにしたい方」にぜひ体験してみてほしいです。いきなり移住するのはハードルが高く感じる方でも、湯治ぐらしのような場所なら、まずは短期滞在の中で人と関わることができます。
私も、地方創生の現場で「移住・定住のハードルを下げ、軽やかに生きることができる人を増やしていきたい」と思っています。だからこそ、こうしたコミュニティーのある場が全国にもっと広がっていったら素敵だなと思っています。
―― 湯治ぐらしでやってみたいことや、今後の目標はありますか?
実は私、“顔ハメパネル”が大好きで(笑)、「穴があったら顔を出せ」が座右の銘なんです。でも、パネルって固定されているので、身体が不自由な方には使いづらいこともありますよね。それなら「顔ハメタオル」を作って、どこでも誰でも顔を出せたらどうかなと思っていて。
観光のPRにもなりますし、きっと楽しいと思うんです。温泉とタオルは切り離せませんし、入浴後、発汗作用で背中から汗が止まらないときなどにも、頭から被って 汗取りにもすごく便利ということを最近発見しました!これまでに3種類製作し、今、別府版を構想中です。絶賛スポンサーも募集中です! (問い合わせ: japont427@gmail.com )

それから、ここでの生活を通して、あらためて“コミュニティ”の大切さを実感しました。一つの場所で完結するのではなく、地域同士、人同士がつながっていけたら、もっと面白い社会になるのではないかと感じています。
出会いやコミュニケーションは、本当に大事。もちろん頭で考えることも大切ですが、実際に行動してみることで、初めて見えてくるものもあると思うんです。これからは、同世代の方に向けても、暮らし方や生き方を発信していきたいですし、全国でのコミュニティづくりや地域間の連携を、ずっと携わってきた「観光」を通してお手伝いしていけたらと考えています。

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