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私の湯治ぐらし vol.5|ナツキさん・リンカさん編〜「湯治ぐらしがかり」のお二人に聞く、温泉と地域のある暮らしのリアル〜

  • 6月17日
  • 読了時間: 7分

「私の湯治ぐらし」第5弾は、「湯治ぐらしがかり」を担当するナツキさん(湯治ぐらし1・2担当)とリンカさん(湯治ぐらし3担当)のお二人にインタビューしました。シェアハウスのコミュニティを内側から育てる新しい役割を担う二人が、鉄輪での暮らし、温泉との出会い、そして地域とのつながりについて語ってくれました。


シェアハウス「湯治ぐらし3」のリビングにて。リンカさん(左)と、ナツキさん。
シェアハウス「湯治ぐらし3」のリビングにて。リンカさん(左)と、ナツキさん。

― 簡単な自己紹介と、湯治ぐらしに住んだきっかけを教えてください。

ナツキさん 福岡の大学を卒業後、就職のために大分へやってきました。住む場所を探していたのですが、一人暮らしは資金面が難しくて。そこでシェアハウスを調べていたところ、SNSで湯治ぐらしを見つけました。ちょうど今の部屋が空いているタイミングで、気づけばもう4年目になります。

リンカさん 私が住み始めたのは大学3年生の時です。友達が先に湯治ぐらしに入っていて、その様子を知っていたのと、大学1年生の頃に、湯治ぐらしができたことを新聞とかで見て存在を知っていました。「地域に溶け込んだ暮らしがしたい」という気持ちがずっとあって、それが湯治ぐらしのイメージにぴったり合っていたんです。実は当時、温泉には全く興味がなくて(笑)。温泉よりも、地域に根ざした暮らしへの憧れの方が強かったです。

― 入居前後で、暮らしはどう変わりましたか?

ナツキさん 実家を出るのが初めてだったので、そこが一番大きな変化でした。自由になれた感じがして、すごく良かったです。シェアハウスならではの良さは、やっぱり何気ない会話が気軽にできること。楽しいことがあればすぐ共有できるし、いろんな人の考え方や人生を聞けるのも面白いですね。この4年間でたくさんの友達や知り合いができたのが、一人暮らしとは一番違うところだと思います。

リンカさん 私は長期で入居していますが、短期で入居される方もいたりして、たくさんの方と知り合うことができるのが魅力です。いろいろな方のお仕事や人生のことを聞いて学ぶことができるのが面白いです。一度、一人暮らしも経験しましたが、一軒家としての空間の広さが全然違って。比べてみると、湯治ぐらしの住み心地の良さを改めて実感しました。

― 温泉のある暮らしについて教えてください。日常で温泉はどんな存在ですか?

ナツキさん 昔は疲れたら温泉に入ろうという考えはなかったですが、別府に来てからは疲労回復の一つの手段が温泉になりました。ホテル業で働いていると、夜遅くなって足腰が疲れるということもよくあって。そういう時にすぐ温泉に行けるのが本当に助かりました。

 お気に入りは柴石温泉。自然が豊かな静かな場所にあって、行くと気分転換にもなります。別府は100円とか300円とかの値段で気軽に温泉に入れるのが最初はびっくりしましたが、とてもありがたいです。


ナツキさんがお気に入りに挙げる柴石温泉。
ナツキさんがお気に入りに挙げる柴石温泉。

リンカさん 入居当初は温泉に興味がなかったんですが、別府市内3大学の学生が交流する「温泉インカレ」の活動を始めたことがきっかけでどんどんはまっていきました。今では「今日は疲れたな」と思うと、自然と頭の中に温泉が浮かんでくるようになりました。

 別府を離れると「温泉ないんだ…」と寂しくなります。台湾に留学していた時はほぼシャワーだったので、戻ってきた時の温泉が格別でした。お気に入りはすじ湯と、最近ハマっている奥みょうばん山荘の貸し切り温泉。道中も風情があって、硫黄泉でお肌がつるつるになるんです。


温泉インカレをけん引するリンカさんのお部屋。温泉への愛があふれています。
温泉インカレをけん引するリンカさんのお部屋。温泉への愛があふれています。

―鉄輪らしい、印象に残っている1日はどんな日ですか?

リンカさん 朝7時半に鉄輪むし湯の前で開催されているラジオ体操から始まる日が、なんか一番鉄輪で過ごしているなって感じます。地域の皆さんと一緒にラジオ体操をして、近くのすじ湯温泉に入って、日中はバイトに行って、そして夜は地元の温泉清掃のバイトをして…。温泉の清掃は2か所掛け持ちすることもあります。友達とかにも「すごいね」って言われますけど、気づいたら自然とそうなっていました。

ナツキさん 私の最高の休日は、鉄輪むし湯に行って、帰ってきてゆっくり過ごして、ご飯を食べて昼寝をする。そしてまたシェアハウスの温泉にゆっくりと浸かって寝る——それだけで完結するんです(笑)。「温泉に入って寝る」というシンプルな贅沢が、鉄輪に住んでいるからこそできるなと感じています。

― 地域とのつながりで、印象に残っているエピソードはありますか?

リンカさん すじ湯の札交換のお手伝いを毎年やっているんですが、今年、地域の方から「いつも掃除ありがとう」って声をかけていただいて。自分では気づいていなかったんですが、知ってくれていたんだなと思って、すごく嬉しかったです。あと、ラジオ体操がきっかけで駐車場管理のバイトを紹介してもらったり、地域のつながりから仕事に発展することも多くて面白いです。

ナツキさん シェアハウスのご近所さんが、温泉の締め忘れを教えてくれたり、庭に蜂の巣ができているよって知らせてくれたり。自然と気にかけてくれているんですよね。「見守られている感じ」があって、それが安心感につながっています。

― シェアハウス入居者特典のウェルネスプログラムを受けてみていかがでしたか?

ナツキさん 「腸活ワークショップ」を受けてから、食材の裏面を確認するようになりました。味噌を選ぶ時もシンプルな原材料のものを選ぶようになって、買い物の判断基準が変わりました。

 また、塩麹や醤油麹の作り方も学びました。仕事が忙しいときは、実践できないときもありますが、一度知識として身につけておけば、余裕ができた時にいつでも取り入れられます。学んだことは、日々の食生活だけでなく、将来の自分の暮らしにも役立つ財産になっていると感じています。  「自力整体」は身体がゆるんで、呼吸が深くなります。講師の先生と話すのも楽しいです。

リンカさん 自炊の質が変わりました。食材への意識が高まって、参加すると料理教室でこんな使い方もできるんだ、と。とても勉強になります。


腸活ワークショップの様子。食から暮らしを整える時間。
腸活ワークショップの様子。食から暮らしを整える時間。

―「湯治ぐらしがかり」は、どんな思いで引き受けられましたか?

リンカさん これから台湾に日本語講師として派遣されるので、自分はあと3ヶ月しか住めません。その間にできるだけいろんな入居者の方と関わりたいという気持ちが一番です。自分が学生時代に住んで本当に良かったと思っているので、大学生の中にも温泉や地域と関わりのある暮らしに興味を持っている人たちはたくさんいるはずで、そういう方たちにもっと知ってもらえるようにPRしていきたいです。

ナツキさん 湯治ぐらし1と2の入居者が、近いのに意外と心の距離が遠かったりするんですよね。その橋渡しになれたらというのが一番です。早速、新しく入居された方を誘って夜にカフェに行ってきました。これからも、自然体でコミュニティを育てていけたらと思っています。

シェアハウスでは入居者さん同士でたこ焼きパーティをしたり、歓送迎会を開いたり、ほどよい距離感の中で、豊かなコミュニティが育まれています。
シェアハウスでは入居者さん同士でたこ焼きパーティをしたり、歓送迎会を開いたり、ほどよい距離感の中で、豊かなコミュニティが育まれています。

― 湯治ぐらしはどんな方におすすめですか? ナツキさん 鉄輪自体とてもゆったりとした時間が流れています。ゆっくり落ち着いて過ごしたいけど、一人は寂しいなという方にぴったりだと思います。温泉好きの方はもちろん、心と身体を休める湯治に興味がある方にもおすすめです。

リンカさん シェアハウスはいつも人がいる安心感があると思います。めちゃくちゃ人と関わりたいわけじゃなくても、ゆるくつながっていたい、という思いの方。また、学生にも特におすすめです。いろんな年代の方の人生やリアルな話が聞ける環境って、なかなかないですから。

― 最後に、今後の目標を教えてください。

ナツキさん 別府のおすすめグルメやカフェをまとめたZINE(個人制作の小冊子)を作ってみたいと思っています。シェアハウスの仲間向けでもいいし、別府に来た人たちの役に立てたらいいなと。コーヒーが好きで、カフェにもよく行っているので、そういう視点でまとめられたら楽しいかなって思っています。

リンカさん 9月から台湾へ日本語講師として派遣されます。現地の高校生に日本の文化を伝える機会があれば、別府のことも紹介できたらと思っています。そして台湾から戻ったら、また別府に帰ってきたい気持ちがあります。残り3ヶ月、湯治ぐらしでの暮らしをもっと発信して、一人でも多くの方に知ってもらえたらと思っています。

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